日本はまもなく「中国の周辺国」!?

歴史の流れの捉え方が短絡的

私好みの評論家である高野孟氏の『高野孟のTHE JOURNAL』で書かれている首題の内容には、面白みを感じ、そうなるかもと思いますが、歴史的な流れの捉え方では短絡的すぎる感が否めません。

現代の人民を支配・統制する手段が近代と比較しても大幅に向上し、地理的な規模に制約されない要素が驚くほどに多くなっています。

従って、覇権という言葉で見る世界は、その広さにおいて近代と現代ではまるで比較になりません。

実際に、米国がそれを実行して見せてきたのです。

覇権の地理的拡大⇒
“グローバル・スタンダード”

その覇権の範囲の地理的な拡大は、国際取引上の“グローバリゼーション”という言葉の意味の変化に象徴的に見られます。

“グローバリゼーション”の初めの意味は製造国からの輸出を中心とした画一的な取引ではなく、販売先の国・地域の文化・風土・風俗習慣を尊重し、かつ、需要地での製造を積極的に検討してゆくというものでした。

しかし、その意味がいつの間にか、米国が規定する価値基準の
“グローバル・スタンダード”
に置き換わってしまいました。

しかも、それがビジネス上だけでなく、あらゆる分野に適用されるようになってきたのです。

中国の覇権⇒中国が規定する
“グローバル・スタンダード”

中国の覇権は、米国のそれを超えようとしているようにみられます。

つまり、“グローバル・スタンダード”を中国が規定する価値基準にしようとするわけです。

アジアのみならず、アフリカ・欧州ですら、中国が面白く感じる程に中国に付き従っています。

それは、政治経済面のみならず、
学問の世界でも、ケンブリッジ大学の例でみられますように、商売のために自殺行為さえも厭わない状況です。

依存効果が期待できる巨大需要

米国を超える中国の最大の強みは、13億人を超える人口がもたらす、依存効果が期待できる巨大需要です。

そのような巨大需要を作り上げることを可能にしたのが、支配・統制手段の画期的な発達です。

中国は、その巨大需要を国際政治上で効果的に利用しているわけです。

中国の対抗馬は?

中国のこの力に対抗できそうなのがインドですが、国の支配・統制力の点で、インドは中国に太刀打ちできないでしょう…

良いとか悪いとかいうお話ではありません。

中国の恐るべき戦略⇒
米国の懸念材料

疑って掛かるような見方をしますと、興味深く感じられることは、中国がアフリカ諸国との関係を構築し、強化しようとしていることです。

もし、これが成功裏に進みますと、米国にとって、アラブ以上の大きな懸念材料になりかねません。

それは、米国人社会の中で存在価値を高めてきたアフリカ系黒人とアフリカの黒人が精神的な繋がりを具現化しようとする可能性が出てくるからです。

現代の覇権はグローバル

現代の覇権は、単なる地域的な範囲に止まりません。
例外的な一部の地域を除く全世界が対象になります。

その過程で、
覇権国が規定する価値基準の“グローバル・スタンダード”が蔓延ります。

歴史は逆行しない⇐
人間を規定する環境の激変

歴史に学ぶことは、必要ではありますが、十分とは言えないのが歴史です。

それは、我々が接する歴史自体が内包する諸問題のみならず、人間を規定する環境が大きく変化してきているからです。

従って、
過去の歴史の流れがそうであったので、その元の流れに戻るのが自然なことであるというような意味のことを言うこと自体に無理があります。

中国は歴史上超えられなかった
海と欧州の境界を超える!?

現代において覇権を唱える際には、いつでも全世界が対象となると思います。

中国は今、中国大陸の歴史上唯一、帝国を意欲的に拡大したジンギス・カンの時代ですら超えられなかった海と欧州との境界を越えようとしているようです。

覇権の維持費用捻出のメカニズム

米国がそうであるように、
覇権を維持すること自体に莫大な費用が掛かります。

その資金を捻出するためのメカニズムは複雑怪奇のようにも映りますが、基本的に“グローバル・スタンダード”に基づく搾取のメカニズムです。

日本の他力本願的な発想

日本が中国の周辺国になり、
ソフトな関係で共存共栄をと考えること自体が淡い期待感を抱く他力本願的な発想でしかありません。

要は、日本は、米国が規定する“グローバル・スタンダード”で生き続けるか、
あるいは、
中国が規定する“グローバル・スタンダード”下で新たに生きてゆくか、

自力で判断選択が可能かどうか……
日本は、それが出来ると思われますか!?

今更、韓国が経験をした蝙蝠的な立ち回りをマネするわけにもゆかんでしょうね。

日本が取りうる立場

日本が取りうる立場は、
現代史の流れの中で変節せずに、多方向に対して毅然とした態度を貫くことでしょう。

特に、米国を始めとする大国の勝手な思惑には付き合わないことです。
まあ、非常に難しい課題ではありますが…

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