保坂正康氏の提案への危惧

どうも書く気分ではないので支離滅裂になってしまいそうな気もしますが、
東洋経済の特集に刺激されて書いてみようとしています。

”中韓の「反日」に、どう向き合うか?
第2回 ナショナリズムは「3つのベクトル」で考えよう”
というBingニュースの表題です。

「自虐史観と居直り史観をともに排して、歴史を直視すれば、解決の道は見えてくる」
と説いた保阪正康氏が2014年10月7日に丸善丸の内日本橋店で行った講演内容を
東洋経済編集部でまとめたものです。

私には全体の評論はできませんので、部分的な感想めいたものになります。
勿論、理論の中では全体と部分は有機的につながっているのが通常ですので、
一部分だけをとってあれこれ言うことに
意味がない場合もあるということも分かっているつもりではおります…

さて、「3つのベクトル」は;

  1. 政府間の外交交渉、あるいは政府間の交流
  2. 普通の人の普通の付き合い
  3. どこの国にもいる、
    深く考えないで嫌悪だけをむき出しにするような人たち

となってますが、
ベクトルの概念のとらえ方は置いといても、上記3番だけは異質ですよね…

だってそうでしょう…
1番と2番は交流・付き合いで相互作用による動きがありますが、
3番にはそれがありません。

私も中韓の反日に関する日本の対策は
どうしたら良いのか考えあぐねていますので期待して読んだのですが、
上記2番に期待すると大上段に構えた保坂氏の提案に対する印象は、
日本の国際関係改善の戦略としては旧態依然として改善がないというものです。

ご自身で仰る通り、確かに保坂氏は保守的だと言えそうです。

第二次世界対戦後の日本の国際関係の発展過程は民間主導と言われてきたと思います。
まあ、国際政治の中のポジションが低かった日本政府としては
やむを得なかった面もあります。

また、民間レベルでの国際関係が発展しなければ意味がない
と言い切ることもできますし、
歴史上では経済交流が国々の関係を推し進めてきましたので、
民間レベルでの主導が一番効果的だということは分かります。

しかし、演繹的に国民を主導する
国家(国民の83%が反日だと発表するような国家)に対してはどうでしょうか?
有効でないとは言いませんが、効果の程度にはかなり限界がありそうです。

中韓との関係を思うに、
民間レベルでの交流は戦後大きく向上してきているのにも拘らず、
関係は好転しても長続きせず、政治レベルでは逆に益々悪化してるのが現状です。

思うに、日本の高度成長(?)が終焉するまでは
中韓は政治的に日本に大きく抵抗する力がなく、
頭を押さえつけられてきたという意識が中韓には強くあるのかもしれません…
日本にそういう意識があったとかなかったとかは関係ありません。

民間レベルでさえ面従復背の状態が少なくなかったのかもしれません。
それが、両国とも経済発展に伴い、
長年の鬱憤として政府・民間の両レベルで噴出してきているとも言えそうです。

私の中韓とのビジネス関連での長い付き合いでは、
周囲の変化にそう感じさせられてしまいます。
つまり、日本の外交が長期的な視点に立って行われてこなかった、
近視眼的にその場しのぎの安穏とした外交だったと言えるかもしれませんね。

現代の国の政府は演繹的に国民を主導するものではなく、
帰納的に国民全体の生活活動を向上させる機能をもつべきものだとするなら、
民間レベルと政府レベルを切り離す戦略は、政府の機能不全を意味します…

確かに、諸現象を見てますと、国民の多くが
日本政府(霞が関の高級役人たち)は対外的に機能不全に陥っている
と思っていても不思議ではありませんが…それが現実では困るんです…
勿論、私だけではなく大多数の国民が困るのです。

昔々に池田首相が欧州でトランジスタ商人と揶揄された時代は
とうの昔に去ってしまい、
現在ではどの国の元首も外国訪問では商人としても活躍しています。
現代では、政治と商売(民間)は表面的にも切り離せないのです。

報道されておりますように、現実に、民間レベルで困っています…
民間レベルではコントロール不能な現象に対応できないのです。
それを解決できないまでも、緩和するのが政治でしょう…

実質的に、放っておいて時間と共に嵐が去るのを待つ
という日本の外交政治の手法です。

まあ、こんなことを書いたところで、私に妙案があるわけではないのですが…
本気で考えたら、どうしてもタカ派的な案になってしまうでしょうね…

実は、上記のようなことを書きたくて始めたわけではないのです。
保坂氏の「普通の人の普通の付き合い」の例に不安を感じた部分があったからです。
その部分にだけはコメントをしたかったのです。

それは、…次回にします…

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